◆マンション売却時の『買取保証』『即金買取』とは◆

マンションを確実に売却する方法として、不動産業者の買取制度があります。

買取にはどういうものがあるのか、またメリット・デメリットをしっかり理解しましょう!

 

目次

1、不動産の買取とは

2、どういうときに買取が適しているか?

3、買取の種類

4、買取のメリット・デメリット

5、まとめ

 

 

1、不動産の買取とは

マンションや不動産を売却するときには通常、不動産会社に売却価格の査定を依頼し、販売活動をしてもらい、仲介手数料を支払って買主を見つけてもらいます。

しかし、不動産買取は仲介による販売をするのではなく、不動産会社に直接買主として買ってもらうことを言います。

不動産会社は売主様から不動産を購入し、転売するか賃貸するなどして利益を得ることを前提として買取を行います。

 

2、どういうときに買取が適しているか

売主様が、買取を選択するのは次のような場合があります。

①資金が必要で売却(現金化)を急いでいる

②買い替えなど、次の購入物件のための住宅ローンを組むため、一定期間内に確実に売却したい

③相続した不動産を短期間で確実に現金化したい

④販売に出さず、誰にも知られずに売却したい

誰にも知られない、確実に売れるからという理由で利用する方が多いのですが、一般の消費者に売却するよりは売却金額は低くなるため、価格よりも確実性を求める場合の需要が多いですね。価格にこだわる場合はまずおすすめできません。

 

3、買取の種類

①即金買取

即金買取は、販売活動をすることなく不動産会社に直接売却する方法で、不動産会社と売却条件が折り合い次第、すぐに売買契約をします。ほとんどの業者は現金で決済する契約形式で買い取ります。

不動産会社が資金調達のために融資を利用する場合もありますが、業者としてはプロですし、確実性を重視した不動産買取ですからローン特約などは付けません。現金決済が前提の売買契約の内容となります。

②買取保証

この買取保証は即金買取とは違い、不動産会社が一定期間販売し万一売れなかった場合には不動産会社が買い取るというシステムです。その際には買取保証をする不動産会社との専属専任媒介または専任媒介契約が条件となることが一般的です。

買取保証には不動産会社各社が独自のプランを展開しており、販売期間も様々です。価格変更のスケジューリングが決まっている・残置物(不要な家具など)はそのまま処分なしでOK・売却時の登記関係の費用まで負担・買い取った後の転売後の利益を売主様に還元するなど、各社いろいろです。

 

4.マンション買取のメリットとデメリット

買取になった場合のメリットとデメリットを解説します。

メリット

①売れる価格と時期が確実になる。売れないかも・・・というリスクがない)

これが一番大きなメリットです。確実に売れるということは、お買い替えのときに次の住まいの資金調達の確実な目途がつき、転居時期を確定しやすいのです。

②仲介手数料は不要

不動産会社と直接売買するため、仲介手数料は不要です。たまに、グループ会社で買取り、仲介手数料を請求する不動産業者もありますが売主にとっては余分な費用になるため、そういう不動産屋さんは避けるようにしてください。

③瑕疵担保責任は免責

ほとんどの買取案件で売主様の瑕疵担保責任が免除になっています。エンドユーザーから宅建業者が購入する場合はほぼこの形です。売却してからの建物や地盤の修復義務や瑕疵による損害賠償責任がなくなることは、売主様にとってはありがたいものです。

④近所の方々に知られずに売却できる

一般のお客様に向けて販売する場合は、広告活動を手広く行うため、ご近所さんにも販売条件や家の間取りなどがすぐにわかってしまいます。一方、買取の場合は広告活動を行わないため、売買条件などは周りに知られずに売却できます。

⑤早期に現金化できる

買い取る不動産業者の資金調達にも関係しますが、条件と日取りが合えば、すぐに決済してくれる業者もあり、現金化がものすごく早いです。

 

デメリット

①最大のデメリットは、価格が安くなること

買い取る不動産会社は転売益を目的とする場合がほとんどですので、相場の7割~9割程度の金額になります。

②買取保証の場合、不動産会社が販売に力を入れてくれないことも・・

不動産事業は、仲介よりも転売の方が利益も大きいので、買い取りたいという不動産業者は多く、買取保証の場合は通常の販売活動では売れずに買い取る方が自社の利益が大きくなります。買取保証の専任媒介の場合は買取保証の期日まで物件が売れないように、積極的に販売しない業者がたまにいるのです。

 

5.まとめ

資金調達の目途がつけやすいので、利用する方も多い買取ですが不動産会社によって価格にばらつきがあります。数社に見積もりをすると条件がよくなりやすいので、ぜひ1社だけの価格提示で決めてしまうのではなく、数社の提案を聞いてから決めるのが良いでしょう。

比較検討の際には、売却理由や希望時期などをしっかり伝え、ご自分の都合に合わせた条件を提示してくれる業者さんに売却されることをお勧めします。

 

 

 

◆マンションを売り出しているが、全然売れない・・・

マンションを売り出して長い間売れないとき、どうしたらいいのか・・・

これはほんとに悩まれると思います。しかし、必ず原因がありますので、検証してすぐに次の一手を!!

 

1、売れない理由&具体的にどうしたらいいのか?

2、まとめ


1、あなたのマンションが売れない理由

理由① 『販売価格が高すぎる』

この理由が実際に一番多いのです。マンションの価格は比較がしやすく、同じ棟内の事例や販売物件との比較が容易です。 相場が見えやすいのがマンションの特徴ですが、購入者から見ても少し高ければ分かります。

だから価格を下げるという単純な話ではないのですが、十分な期間・十分な販売活動をしても売れない場合は価格が原因である場合が多いのです。

販売を開始する際の価格設定を不動産会社の査定額より高めにしている場合は、下げた方が得策です。 高価な設備でリフォームしていても、10年程経過するとなかなか価格には反映しにくいですし、特別な思い入れもあるかと思いますが、購入者目線での客観的な見方でもう一度自分のマンションをっ見つめなおしてみましょう。

理由②『売れるための努力をしていない』

これができていない人多いんです。

売主様の中でも販売は不動産会社の仕事と思っている方は多いと思います。もちろんそうなのですが、販売中には売主様の努力が大きな力を発揮するのです!

それは購入希望者が内覧に来るときの迎え方です。

内覧時には、売主として、物件をよく見せる努力をやっていただきたいのです。どういうことかというと、

・暗い場所(洗面トイレ・風呂・廊下・部屋・キッチンなど)照明はすべてつけておく。

・案内前に窓を開けて風通し良くしておく。

・室内を片付けておく

・水回りの掃除をしておく

などの努力です。マンションの購入者は玄関に入って数秒の間にその物件のイメージが決まるそうです。その時に、玄関を開けると暗かったり、すぐに見える場所が汚れていたりすると、その情報がインプットされます。最初のイメージがずっと残るので、暗い・汚い等のイメージは払拭できるようにしないといけません。

また、お家のにおいも影響がありますので、窓を開けて換気をしていただき、そのまま風通しの良い状態で物件を見ていただくのがベストです。

水回りが汚れていると丁寧に使っていないというイメージを持たれてしまいます。水回りの設備がきれいでそのまま使えるような物件は、買主にとってもリフォームなどの出費が少なく購入しやすいのです。

売主はものを売っている立場です。新築マンションのモデルルームを想像してください。オプションや高級な家具を入れて最高の状態で買主を迎えています。買主も実際はこんなに素敵ではないとわかっているのですが、イメージが良いのでそれでも購入されます。

『よく見せる』これは商品を売る原則です。ご自分の大切な資産ですので、思いっきりよく見せてあげてください。売主様の使い方が丁寧なのが決め手になったというケースはいくらでもあるのです。

売れない理由③『情報公開が不十分』

これは不動産会社の責任になりますが、売主様からお預かりした物件は、インターネット広告やホームページ、新聞折込やポスティングなどの広告活動をします。

そして、購入希望者を募るのですが、流通機構に登録をし、他社も販売できるようにしなければないけません。その際に、例えば他社が広告活動することを禁止し、物件情報が拡散されないようにする業者が多いのです。

不動産会社の判断でしているケースが多く、新規顧客を自社のみで獲得する狙いで行われます。この行為は売主にとっては何のメリットもないどころか、被害があるくらいのことです。

案内がほとんど入らない場合は、一度自分の物件が、インターネットですぐに検索できるか調べてみるのもよいでしょう。一社からしか出てこない場合は、情報公開が制限されていることが考えられます。

担当業者を替えてみてもよいかもしれませんね。

売れな理由④『室内のが著しく傷んでいる・開かずの間がある』

この場合は買取業者に買取依頼する場合もあります。

室内があまりに傷んでいたり、汚れていると、買主は全面リフォームをしないといけなくなります。一般の買主さんは、全面リフォームできれいになることが想像できない場合が多く、リフォーム代の検討を始める前にイメージで購入を断念されることが多いのです。

その場合は、買取業者に現状で買い取ってもらい、その後業者がリフォームをして再度市場で販売することがあります。

また、お子様が部屋にこもっている。家族が夜勤で昼間の内覧時には寝ている等の理由で、内覧の時でも開けられない部屋があると、その時点で検討の土台にものらないのです。見れないものは検討できない、ということです。

そういった場合のために買取業者の買取価格も一度参考に出してもらうと良いでしょう。

売れない理由⑤『心理的瑕疵・周辺に嫌悪施設がある』

事件・事故・自殺や嫌悪施設(高圧線や下水処理場・火葬場・原発・暴力団事務所など)がある場合は、価格が著しく下がります。

この場合は、あまり長期間希望金額で販売して頑張るよりは、価格変更し早く売り切るか、そういった物件を買ってくれる業者がありますので、早めに相談しましょう。

『心理的瑕疵あり』の状態で長期間市場に出していると、不名誉な意味で有名になってしまい、ますます売れなくなってしまいます。上手く売却できる方法を担当業者に提案してもらうか、他社にも声をかけてアドバイスをもらうようにしてください。

2、まとめ

以上、マンションが売れない理由と対処法でしたがいずれにしても長期間売れなくて、担当業者からもしっかりした提案がない場合は、遠慮なく他社にも相談してみてはいかがでしょうか?

マンションのセカンドオピニオンだと考えて、違う視点・発想で提案してくれるアドバイザーも必要です。相談だけでも聞いてくれる業者はたくさんいます。遠慮せずに聞いてみてください。不動産屋であれば、売りに出ている物件は知っている場合が多く、冷静な意見を言ってくれると思います。

価格変更の前に、すべての要因をチェックして、原因が分かればすぐに対処しましょう。

 

 

◆なぜ不動産屋さんは『無料』査定なのか?

不動産業者のチラシで『無料査定!』の文言をよく見かけますが、

・どうして無料なのか?

・有料とどう違うのか?

・何かウラがあるのか?

というテーマでお話したいと思います。

目次

1、無料査定と有料査定

2、マンションを売却すためにどちらの査定を採用するべきか?

3、一括無料査定サイトの利用について

4、まとめ

 

1、無料査定と有料査定

そもそも無料査定と有料査定をする側の目的やビジネスモデルが違いますのでその背景を理解すれば違いがはっきりわかります。

①無料査定

無料査定は、不動産業者が集客のために行う査定という名の営業活動です。『無料』としているのは査定を入り口として、媒介契約を交わし、成約報酬(仲介手数料)を目的としているからです。

査定を依頼する側からすると、無料でいいのかな?という気持ちになりそうですが、不動産会社は無料でも喜んで来てくれます。不動産の売却を考えている見込み客に対面できるのであれば、無料で当たり前という感覚です。

実際に一括査定サイトやポータルサイトに掲載料を支払って査定の募集をしていますので、完全な営業活動であり、査定に呼ぶともちろん『ぜひ当社で売ってください』という営業も付いてきます。

成約予想価格ですので、査定したらその時に大方の金額が出ます。

➁有料査定

有料査定をできるのは、不動産鑑定士という国家資格をとつ方々です。査定ではなく『不動産鑑定評価』といい、不動産会社の行う価格査定とは重みが違います。国家資格保有者が行った査定ということで、査定金額自体が大きな意味を持ちます。売買間でいうと、売主・買主どちらの味方でもない中立公正な価格です。

例えばこのようなケースに利用します。

・相続の財産評価

・財産分与

・公用地などの売却

・裁判で不動産価値が争点となっている場合の鑑定

税務署や裁判所に証拠として提出できる鑑定価格であり公信力があります。

不動産鑑定士は鑑定することが仕事ですので、鑑定したあとの事情とは無関係に報酬が発生します。

また、鑑定評価には約2~3週間の期間を要します。

 

2、マンションを売却すためにどちらの査定を採用するべきか?

単刀直入に言うと、不動産会社の無料査定で十分です。

売却する前提ですので、『このくらいの価格で成約になるでしょう』ということが分かれば、あとは査定金額よりも業者選びの方が大切になってきます。

※ただし、ここでの注意点ですが、不動産会社の査定の金額は業者によってかなり差が出る、ということです。

なぜか?

不動産会社は営業活動の一環として査定をしていますので、その先には専任媒介を結びたいという目的があります!そしてそのためには、売主様にとって有利な条件を提示する場合が多いからです。要するに他社よりも高い査定金額を出し、自社で売り出してもらう!作戦です。

正確な査定金額を出すと、他社に取られてしまうという不安からそうなるのですが、当査定した本人はその金額で売れるとは思っていない場合が多いのです。

本当に?

手口としては、専任媒介を結んだらそのあとは徐々に金額を下げる営業をしてきます。そして、結局は他社の査定金額と同じくらいまで下げてようやく売れるか売れないか・・・。この流れのすべてが営業手法としてワンセットになっています。 売主にとっては大きな機会損失、時間の無駄です。

それどころか機を逃してしまい、結局不動産買取業者への売却になったり、正当な業者の査定金額よりも低い成約価格になってしまうケースが多々あります。時間とお金の両方を失ってしまうことになります。利益を得たのは不動産会社だけ・・。

ですから査定を依頼する売主様もそれを見込んでおく必要があり、あまりに査定金額が高い場合は、価格の根拠をしっかり担当者に聞いてみてください。納得できるようなものであればいいのですが、根拠が不明確であったり、単純に今いるお客様の予算が高いからといった理由の場合は、その業者と媒介契約はしない方が良いです。

 

しかし、それでも無料査定をうまく使ってほしいのです。不動産会社の担当者を直接見極めるチャンスがあるのも不動産会社の無料査定ですし、価格の他にも売却時の費用や手続きに必要な書類や引越しのタイミングなどもアドバイスをしてくれるからです。

 

3、一括査定サイトの利用

不動産会社に一括で無料査定を依頼できるサイトがたくさんあり、利用される方も多いと思います。

一括査定サイトですが、仕組みを理解して使えば便利です。

まず、一括査定サイトの運営会社はネット集客が非常にうまく不動産査定の入り口として多くの査定依頼を集めています。その顧客情報を不動産会社に売る、というビジネスモデルです。

登録している不動産会社からフィーをもらい収益化しています。よくサイトに『厳選した優良企業に一括見積』『売却が得意な企業に一括見積』などと謳っていますが、料金を支払えばほとんどの不動産業者が加入できます。現に当社にも一括査定サイトの運営者から営業の電話がかかってきます。

ここで言いたいのは、普通の不動産会社が加入しており、査定の入り口が査定サイトになっているだけのことということです。

そして、サイトを通じて査定依頼し、簡易査定で提示される査定金額は、先ほども書きました通り、それぞれの業者の思惑が反映されている金額です。ですから、皆さんは一括査定を利用する際も先ほどの注意点の頭に入れておいて業者とやり取りをしてください。

通常の問い合わせも一括査定も同じなのです。便利なのは、数社に一括で依頼できる点です。

査定依頼する際には、住所・氏名・電話番号・メールアドレス・物件の内容を入力することになります。そして簡易査定の結果が不動産会社から送られる・・・。

と思ったら、すぐに電話がかかってきます。それも数社から短時間の間にかかってくる場合が多いです。メールの場合もありますが・・。

そしてまずは訪問査定に行かせくください!の流れが多いです。

または、不動産会社からの簡易査定を返信してもらいお客様が指定した業者にのみ、連絡先を教えるというパターンもあります。その簡易査定も先ほどの事情と同じであまりあてになりませんので、高すぎる金額・安すぎる金額を提示する業者を排除して検討すると良いかと思います。

そして、結局は1社に絞るために、対面での訪問査定ということになります。入り口は一括査定でもチラシの問い合わせでも同じです。査定金額の根拠を示すことができ、営業担当の人柄を見極めて決めてくださいね。

 

4、まとめ

ということで、目的が売却の場合は、不動産会社の無料査定の方が適しています。 有料査定の鑑定評価は、相続税の評価や裁判・大企業間での不動産売買や資産評価の場合に有効です。

用途によって使い分けてください。

無料査定の際には、不動産会社の営業が付いてくることも忘れないでくださいね。

◆売主として、告知事項は重要です!!

マンション売却には、後々のトラブルを未然に防ぐ意味でも物件に関する重要な事柄を事前に告知しておく必要があります。

では、いつの時点でどういうことを買主に伝えるのでしょうか?

 

1、どういうことを伝えるべきなのか

2、いつ、告知すべきか

3、まとめ

 

1、どういうことを伝えるべきなのか

まず、不動産を売買する際には契約の前に売主から買主へ告知すべき事項を書類に記載して知らせます。

●告知すべき事項●

①雨漏り・シロアリの害・建物の主要な構造部分の腐食や破損・劣化(有りの場合はその内容)

➁浸水や天災・火災の被害、土壌汚染・軟弱地盤など

③リフォーム・増改築の履歴(有りの場合はその時期と箇所)

④心理的瑕疵(しんりてきかし)

⑤その他の引き継ぎ事項

 

①雨漏り・シロアリの害・建物の主要な構造部分の腐食や破損・劣化

マンションではほぼありませんが、主要な構造体に大きな影響のある事柄は建物の価値や今後の修復費用が大きくなるため、隠していると後々大きなトラブルに発展します。必ず売却担当の不動産会社に伝えておいてください。

もし、過去にそのようなことがあり修復している場合でも、被害が出た時の状況と、修復の箇所と修復の内容を詳しく伝えておいてください。

➁浸水や天災・火災の被害、土壌汚染・軟弱地盤など

これも売主の知る範囲で事実を告知します。自分で分からない場合は、その旨を担当の不動産業者に伝えるか、購入時の重要事項説明書や、告知書(売買契約書類に添付する前所有者からの告知事項)を確認しましょう。

③リフォーム・増改築の履歴

建物の維持修繕・増築などは建物の価値に影響があります。マンションでは増築はできませんが、大規模なリフォームをしていると査定額プラスになったり、買主が今後のメンテナンスを行う際の参考になります。

リフォーム会社の見積もりや領収証などから時期と内容をできるだけ正確に伝えるようにしてください。

④心理的瑕疵

マンションの室内で自殺や事件・事故・火災あり死者が出た場合、火災・ボヤ・事件。事故が起こった場合などは内容をあらかじめ買主に了承してもらう必要があり、詳しく告知します。

事件・事故でなくても、一人でお住まいの方が室内で亡くなられて、発見までが少し遅れた場合もその対象になり、買主が、その事実を知っていたら購入しないと思われるような内容はすべて告知します。

他には、物件の周辺に嫌悪施設(産業廃棄物処理施設・火葬場・葬儀場・墓地・高圧線・変電所・下水処理場・ごみ処理場・風俗・原子力発電所・暴力団事務所、その他騒音やにおいを発する施設など)がある場合も該当します。

心理的瑕疵が売買契約後に発覚した場合は、売主が瑕疵担保責任を負うことになり、損害賠償責任が生じることもあります。

第572条売主は、第560条から前条までの規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。 引用:民法第572条

⑤その他の引き継ぎ事項

上記の他、重要な事項です。マンション内での問題や、近隣トラブル、決まり事などがありましたら事前に伝えておきましょう。

 

2、いつ告知すべきか

告知の時期は、売買契約締結前でいいのですが、実務レベルの話をしますと販売する前から不動産会社に伝え、その状況を踏まえて興味のある方を募集するのが一番良い方法です。

告知が遅いと、買主から隠していたと取られる場合もあり、最初から伝えていればあまり気にしなかったことでも伝える時期により信用を失うこともあるのです。

不動産業者も販売する際には、物件資料(マイソク)に”告知事項有り”と記載し、案内前に購入希望者に伝えないとトラブルになるため、案内前には告知事項を了承して見学に来てもらうという流れがスムーズです。

売主も買主もお互いに時間の無駄を省力できますので必ず事前に伝えてください。

3、まとめ

不動産売買では、『聞いていなかった』、『話が違う』といったことがあるとトラブルになります。 こういったことを防ぐために、不動産業者は査定をする際に告知事項の確認をします。

査定する不動産会社がチェックしてくれるか試してみてください。

もし、不動産業者が忘れている場合は、お客様の方から告知してあげてください。。。というより、しっかりアドバイスしてくれる不動産会社を見つけてくださいね。